ポーランドの南部に位置する国境の町、チェシン。
戦争で分割されてしまい、川を挟んで向こう側はチェコ領チェシン(チェスキー・チェシーン)となっています。
元々はチェシン公国という1つの小さな国でかつてはマリア・テレジアとフリードリヒ大王が講和条約を結んだ地でもあります。
概要
名称
チェシン
Cieszyn
所在地
ポーランド・シロンスク県チェシン郡
Powiat cieszyński, Województwo śląskie, Rzeczpospolita Polska
アクセス
チェコ共和国・プラハ中央駅から特急列車に乗り約4時間でブルノ、オストラヴァを経てチェスキー・チェシン駅に到着します。
駅を降りてチェコ側チェシンの市庁舎を抜けて歩いていくと約10分ほどで国境(オルガ川)に付きます。
橋の真ん中にポーランドの国旗が、道を隔てて向こう側にはチェコの国旗がなびいています。
特にパスポートコントロールもなく橋を渡るとチェシンに着きます。
ポーランドの通貨ズロティに両替する場合、橋の付近に両替場があります)
こんな人にオススメ
チェコやポーランド辺りの複雑な歴史に興味のある人に向いていると思います。
またオーストリア風の贅沢で美しい建物やレストランが並ぶオシャレな通りが多く、テイクアウトのお店もたくさんあるので1人旅にもピッタリ。
もともといろいろな民族が混在していた地なので各国グルメも楽しめます。
滞在時間
3時間から4時間。
チェコ側からの国境を越えてすぐのところにチェシン城跡があり、塔に登ると街全体と国境が見渡すことが出来ます。
市街地でウィンドウショッピングや建物を眺めて美味しいお昼を食べてそれくらいの時間があれば一通り周ることが出来ます。
費用
チェスキー・チェシン駅までの交通費。
チェシン城は入場無料、塔などに登ると1人300円くらいの費用が必要。
市街地でのランチ代は特に高級なお店を選ばなければ1人1,000円くらいで十分食べられます。
アピールポイント
市街地はオーストリア風とポーランド風の贅沢な建物が並びとても美しいです。
また小さい街ながらもブルジョアジーの邸宅郡・聖ミコワヤ礼拝堂・チェシン城跡など見どころが多く「三人兄弟通り」付近にはたくさんのレストランも並んでおり、どこも徒歩で行くことが出来るのもこの町のいい点だと思います。
川を渡るとチェコなのでビールはチェコ側で飲んだ方が安くて美味しいです。
文化と民族の交差点
かつてチェシン公国と呼ばれたこの場所はドイツ・ポーランド・チェコ・ハンガリーの人たちの住む小さな国でした。
戦争や歴史に翻弄されて現在はチェコ領・ポーランド領の二つに分けられてしまい、景色も二つの場所ではずいぶん違う様子になっています。
現在の中心地はポーランド側で、ヨーロッパらしい石畳や贅沢な建物が並ぶ旧市街地は必見。
また「三人兄弟通り」辺りにはワインカーヴがいくつかありワインを飲みながらお料理を楽しめるレストランもいくつかあります。
チェコ側のチェスキー・チェシン駅を利用することにより、チェコ側とポーランド側の両方のチェシンを見学することができ、その違いも目の当たりにすることが出来ます。
ちなみにチェコ語の「はじめまして(よろしくお願いします)」を意味する「チェシムニェ(私は幸せだ:直訳)」という言葉はこの地の名前から来ています。
まとめ
小さいながらも見ごたえのある美しい街です。
一泊してゆっくり回るのもいいかもしれません。
※この記事は2021年7月に行った際の体験談です。