インドネシアの首都ジャカルタは東南アジア最大規模を誇る先進的な大都会ですが、北部の旧市街に近いエリアはまた違った雰囲気を持っています。
中でもオランダ植民地時代からの歴史を持つ中華街は今でも活発で異国情緒たっぷり。
是非歩いて、散策して、熱帯らしいチャイナタウンを味わってみて下さい。
目次
概要
名称
ジャカルタ北部のグロドックに広がる中華街
所在地
北ジャカルタ市のグロドック(Glodok)を中心とするエリア
目印はカフェ、汲泉茶舎(Pantjoran Tea House / Jl. Pancoran Raya No.4-6)
アクセス
日本からジャカルタへは直行便で約7時間です。
ジャカルタの飛行場もしくは市内中心部からタクシーで40分程度。
こんな人にオススメ
ファミリーにもカップルにも一人旅にもオススメです。
それぞれの楽しみ方で楽しめます。
ただし市場の狭い通路などはあまり小さなお子さんを連れてだと大変かもしれません。
滞在時間
歩いて散策するのに数時間程度。
その後食事も楽しむのがオススメの過ごし方です。
費用
いつでも無料で散策できます。
アピールポイント
グロドック近辺はかつてバタビア(Batavia)と呼ばれた頃から中華街として栄えてきました。
本格中華料理も楽しめますよ!
中華街(ChinatownまたはKota Cina)
バタビアを拠点としてオランダ東インド会社が担ったアジアとの貿易には中国が深く関わっていて、オランダの植民地では同時に中華街も発展した歴史があります。
今も旧市街(Kota Tua Jakarta)を中心としたジャカルタの北部のエリアは中華街として賑わっています。漢字で書かれた看板も多く見られます。
まずは、グロドックエリアの目印でもあるカフェ、汲泉茶舎(Pantjoran Tea House)から歩き始めるのがわかりやすいでしょう。
古くから商店として使われていた建物を改装して作られたカフェで、中国茶を楽しむことができます。
そこからパンチョラン通り(Jl. Pancoran)を進んで行くと左右の路地に市場や中華系の商店が並んでいます。
汲泉茶舎では散策用のマップをくれるので、是非参考にすると良いと思います。
もともとこのエリアは薬局が多く並んでいたようで、今でも薬局が多く見られます。
だいぶモダンな作りになっていますが、中には伝統的な漢方薬局もあり、薬がしまってある引き出しが無数に並ぶ店内で、小さな天秤を片手に漢方薬を図りながら調合する様子を見ることができます。
長い年月を感じさせる骨董品のような店内で、まるでタイムスリップしたような気分になります。
少し路地裏に入って市場も散策してみましょう。
小さなお店が軒を連ねていて休日などはとても賑わいます。
狭い路地にお店を出して野菜や生鮮食品、乾物、量り売りの菓子など様々なものを売っています。
中華菓子の他、レンコンなどの中華食材も見ることができ、ジャカルタの他のエリアとは品揃えが違います。
他にも中国暦の本やカレンダー、赤いぽち袋など、中華系雑貨も多く見られます。
お香やお供え物の専門店も。
また、地面がぬかるんでいる場合があるので、足元にも気をつけましょう。
中国寺院
このエリアには大小様々な中国寺院が点在していて、地元の人々が常にお参りに訪れています。
赤い大きなロウソクがたくさん立ち並び、天上からは螺旋状になった大きなお香がいくつもぶら下がっていて、異国情緒満点です。
仏教寺院ですが、道教や儒教の影響もあるようで、日本のお寺とはだいぶ趣が違います。
お祈りの仕方も独特です。
地元の人々の生活に密着したお寺の様子を覗いてみてはいかがでしょうか。
参拝に際して特に拝観料はありませんし、服装なども決まりはなさそうです。
お祈りに訪れる人々に敬意を忘れずに振る舞いさえすれば、大丈夫です。
本格中華グルメ
散策のあとは美味しい本格中華グルメを堪能しましょう。
先程散策したグロドックエリアの東側に南北に二本並行して走る大通り(Jl. Gajah MadaとJl. Hayam Wuruk)があり、そこから東側のエリアに沢山のレストランがあります。
歩いても行ける距離ですが、道路は歩きにくいので、タクシーで向かっても◎。
インドネシアはイスラム教の国なので、豚肉を提供する店が少ないのですが、ここでは豚肉を使った本格的な中華料理が楽しめます。
地元の中華系の人々に愛されてきた味で、日本で味わうものとは少し違う、本場の味が楽しめます。
こちらにご紹介するのは、メニューも看板も中国語で書かれたものが多く、店員さんの中にはインドネシア語も怪し気な人もいる、ローカル感満載なお店ですが、いずれもジャカルタ駐在員にも人気のお店なので安心です。
ただし、お手洗いは外国人には使いづらいものが多く、小さなお子様連れの場合はその点少し不便かもしれません。
ベビーチェアはどこでも大抵用意されています。
大家(Ta Chia)
Jl. Labu No.2/2 Mangga Besar Tel: 021-6595836
小さな店で穴場的なレストラン。
素朴な食堂といった風情ですが、味は本格的です。
一番のオススメは水餃子。
マレーシアやシンガポールで有名な肉骨茶も美味です。
トロトロのお肉は絶品でいくらでも食べられそうです。
辣妹子(Lac Mei Che)
Jl. Mangga Besar I No. 63 Tel: 021-6399560
中華風の鍋料理、火鍋で有名なお店です。
店名も火鍋もいかにも辛そうな名前ですが、辛い味が苦手な方でも大丈夫。
鍋に仕切りがついていて、二種類のスープで鍋を楽しめます。
他のメニューも豊富でいろいろな料理を楽しめます。
いずれも日本の中華とは少し違いますが、本場の味でとても美味しいです。
大きな円卓を皆で囲んでワイワイ楽しめるお店です。もちろん、ファミリーにも。
菫華餃子店(俺の餃子 Super Suikiaw)
Jl. Raya Mangga Besar No.3C Tel:0815-7464-8999
ジャカルタ駐在員の間では超のつく有名店です。
俺の餃子とありますが、日本とは関係ないようです。
やっぱりオススメは餃子!
餃子だけで20種類近くバリエーションがあり、迷ってしまうほど。
是非本場中国の定番メニュー、水餃子を味わってみて下さい。
お店オリジナルのタレと共に食べるのがオススメです。
メニューの種類も多く、餃子の他にもいろいろな料理を楽しめます。
松發肉骨茶(Song Fa Bak Kut Teh)
The Food Place Lt. GF, Jl. Hayam Wuruk No. 125J Tel: 021-6390951
シンガポールの名店のジャカルタ店です。
豚のアバラ肉を薬膳スープでじっくり煮込んだ肉骨茶は箸をつけたとたんホロッと崩れる柔らかさで、やみつきになります。
かわいい中国式茶器でゆっくりお茶を飲みながら過ごせます。
上の3軒と比べるとだいぶ綺麗な店内です。
まとめ
今回ご紹介した地域は、インドネシアがイスラム教の国であることを忘れてしまいそうな中華街です。
気取らない庶民的な地域で、大都市ジャカルタの別の一面を楽しむことができますよ。
※この記事は2019年4月に行った際の体験談です。(40代後半/女性)