吉野山は日本有数の桜の名所であると共に、世界文化遺産の「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素である神社仏閣を有する歴史に満ちた山でもあります。
本記事では、吉野山の桜の観賞スポットと、世界文化遺産の構成要素である金峯山寺蔵王堂について紹介したいと思います。
目次
概要
名称
金峯山修験本宗 総本山金峯山寺
所在地
奈良県吉野郡吉野町吉野山2500
アクセス
大阪方面から:近鉄南大阪線/吉野線で阿部野橋駅から1時間半で吉野駅へ
吉野駅からロープウエーで5分、そこから徒歩で15分程度(蔵王堂まで)
こんな人にオススメ
日本一と称される吉野山の桜の絶景を見たい方、吉野山の世界遺産を観賞したい方等、老若男女にお勧めの観光スポットです
滞在時間
桜のビュースポットを訪れ、中の千本の蔵王堂周辺の街並みを休憩しながらゆっくり散策すると、4時間程度は十分に楽しめます。
費用
金峯山寺の境内および蔵王堂の入り口前からの参拝は無料。
ただし、蔵王堂内部を拝観する場合、下記の拝観料が必要。
・大人・大学生 500円
・高校生・中学生 400円
・小学生 300円
(御開帳期間は別料金)
アピールポイント
吉野山の尾根上に役行者によって開かれた金峯山寺の本堂である蔵王堂は、東大寺大仏殿に次ぐ巨大な木造建築物であり、国宝に指定されています。
4月の桜咲く頃に吉野を訪れると、観光客が多くて少し吉野山の風情は薄れますが、歴史的建造物と共に桜の絶景を楽しむ事が出来ます。
巨大な木造建築の金峯山寺蔵王堂
金峯山寺は修験道の総本山として古くから信仰を集め、その本堂である国宝の蔵王堂は、吉野山のシンボルと言えます。
この蔵王堂は正面5間、側面6間、高さ約34mという巨大な木造建築で、その屋根は檜皮葺きとなっています。
堂内には重要文化財の3体の蔵王権現像が祀られ、その高さも7mと言う大きなものです。
蔵王権現像は秘仏となっており、毎年の御開帳時期以外は拝観する事が出来ません。
恐ろしい形相のお顔は青色に彩色されており、その圧倒的な迫力は一見の価値があると言われています。
金峯山寺のもう一つの国宝建造物である仁王門は、蔵王堂の北側に位置し、重層入母屋造で高さ20mにもおよぶ荘厳なものですが、大修理中で全貌を見る事はできませんでした。
吉野山の桜のビュースポット
蔵王堂から少し行くと左側に吉水神社があります。
この吉水神社は後醍醐天皇が南朝の皇居を構えた事や、日本最古の書院建築として有名で、世界文化遺産の構成要素となっている由緒ある神社です。
この吉水神社の境内の一目千本と呼ばれているスポットからの桜の絶景は息を飲むほどで、訪れた人の多くが思わず感嘆の声を上げるほどの素晴らしさです。
吉野山の桜は80%以上が白山桜と言う品種の桜で、花はソメイヨシノより小ぶりで真っ白です。
しかし上の写真の様に桜の木が密集しているのを遠景で見ると、ピンクや濃いピンクに山が染められています。
これは、山桜は白い花が咲くと同時に茶色をした新芽が出るのですが、この新芽と花が合わさって遠目ではピンク色に見えるのです。
もう一つのビュースポットは吉水神社から45分~1時間をかけ、尾根に沿って登り続けた上の千本地区にある花矢倉展望台からの眺望です。
ここは標高600mほどあり、桜で埋め尽くされた吉野山の全景を見る事が出来る絶景スポットです。
この素晴らしい眺望を見ると、坂を上って来た疲れも吹っ飛ぶ思いがします。
まとめ
吉野山は世界文化遺産の構成要素の神社仏閣があると共に、桜の名所でもある所です。
吉野の桜は日本一とも言え、必見のお花見スポットですが、この季節や紅葉の季節は観光客が多く、歴史に触れながらゆっくり散策するなら観光客がまばらな新緑の頃がお勧めです。
※この記事は2018年4月に行った際の体験談です。(70代前半/男性)