【奈良】江戸時代の面影の残る橿原市今井町の街並み

奈良県橿原市に今井町と言う江戸時代の面影を残す地区があります。
情緒のある街並みですが、まだまだ知る人は少なく、季節の良い時期にゆっくりと散策するのがお勧めのスポットです。
本記事ではその概要と見所を紹介します。

概要

名称

重要伝統的建造物群保存地区 今井町

所在地

奈良県橿原市今井町

アクセス

近鉄橿原線八木西口駅から徒歩10分

こんな人にオススメ

古い街並みや情緒のある街並みの散策が好きな方、大人向きです。

滞在時間

紹介する立ち寄りスポット等を見学し、休憩を挟んでゆっくり散策して2~3時間程度

費用

立ち寄りスポット・施設も無料です

アピールポイント

寺内町としての今井町の中心的寺院である称念寺の本堂や10軒の商家・民家が重要文化財に指定されており、これほどの貴重な建造物が残る地区は、全国屈指と言えます。

重要伝統的建造物群保存地区今井町の概要

奈良県橿原市の今井町には広大なエリアの重要伝統的建造物保存地区があります。
ここは江戸時代には堺と同様に自治権を得た豪商が活躍し、「大和の金は今井に七分」と言われるほど繁栄した町で、当時の商家や町家が多く残されているのです。

全国には江戸時代の宿場町の風情が残る所はいくつもありますが、そうした地域とは比べものにならないほど広域(東西600m・南北300m)に現在も生活の場となっている古い町並みが残されているのです。

奈良県、重要伝統的建造物群保存地区今井町の街並み例

このエリアには約500棟の伝統的建造物があり、一部は無電柱化もされ、町並み保存に積極的に取り組まれています。
建物を修理・改装する場合にも、情緒ある街並みの風情を損なわない様に配慮されています。

今井町の立ち寄りスポット

〇蘇武橋の榎
近鉄橿原線の八木西口から今井町に入る時に、飛鳥川を渡ります。
その飛鳥川に掛かる蘇武橋のたもとに巨大な榎(エノキ)があり、蘇武橋の榎と呼ばれ、今井町の目印となっています。
榎でこれほどの大木は珍しく、一見の価値はあります。

〇称念寺

奈良県、重要伝統的建造物群保存地区今井町の称念寺の門

今井町は中世には寺内町として発展して来た町で、その中核となる寺院が称念寺です。
重要文化財の本堂の他、太鼓楼が特徴的で立ち寄りたいスポットの一つです。

〇今井まちなみ交流センター「華甍」
明治36年(1903)に高市郡教育博物館として建設され、今井町役場を経て、現在は今井町の歴史を解説する資料を集めた資料館となっています。
ここで今井町の歴史を詳しく知る事が出来ます。

〇今井まちや館

奈良県、重要伝統的建造物群保存地区今井町にある今井まちや館

この建物は18世紀初期頃の大型の町家で、現在は内部を自由に見学できる様に解放されており、ここに立ち寄れば当時の町家の様子を体感する事が出来ます。

〇今井町エリア内にある重要文化財の商家・町家
エリア内の町割りは、概ね碁盤目状になっており、ゆっくりと散策しながら下記の重要文化財の外観を見学されるのがお勧めです。

・今西家住宅
・豊田家住宅
・中橋家住宅
・上田家住宅
・音村家住宅
・旧米谷家住宅
・河合家住宅
・高木家住宅
・旧上田家住宅
・山尾家住宅
の10棟が国指定の重要文化財です。

重要文化財に指定された町家の中でも、今西家住宅は城郭を彷彿させる立派な建物です。
今西家は、惣年寄の筆頭を務めており、その威厳と風格を備えた町家となっています。
今西家住宅の北西には現在も堀が残されています。

まとめ

今井町は余り知られておらず、貴重な街並みが残されている割に観光化されておらず、ゆっくり散策を楽しめます。
600m×300mのエリア内の碁盤目状の通りを網羅しようとすると、非常に長距離を歩く事になるので、町の入り口にある案内地図を参考に散策ルートを決めてから歩かれるのがお勧めです。

※この記事は2016年8月に行った際の体験談です。(70代前半/男性)