長野県西部の飛騨山脈南部の梓川上流に位置する景勝地、上高地。
「特別名勝」と「特別天然記念物」という二つの称号をもつ日本でも稀有な存在です。
木々の緑や澄んだ水の青さが眩しい8月の上高地をご紹介します。
目次
概要
名称
上高地
所在地
〒390-1516 長野県松本市
アクセス
上高地は通年マイカーでの入山が規制されています。
そのため必ず公共交通機関を利用することになります。
駐車場に車を停め、シャトルバスで上高地の入り口まで向かいます。
車で行く場合
松本方面からは松本ICで降りて沢渡駐車場を、高山方面からは高山ICで降りて平湯あかんだな駐車場を利用。
各駐車場からシャトルバスで約30分。
バスで行く場合
松本駅からは松本電鉄上高地線-新島々駅-路線バスを利用で1時間。
高山駅からは高山飛騨バスセンター路線バス-平湯バスターミナルを利用で1時間半。
その他、東京、新宿、渋谷から直通バスが運行しています。
こんな人にオススメ
美しい自然の中で思いっきりリフレッシュしたい!
雄大な北アルプスの雄姿を見てみたい!
都会から離れて山や森の空気を吸いたい!
そんな方におすすめです。
日本の中でもトップレベルの美しさと、観光地としての快適さを誇る上高地はどんな人でも楽しめると思います。
家族連れでもよし、カップルでもよし、一人旅もよし、思い思いに過ごすことが出来ます。
滞在時間
上高地はとても広いので、全てのスポットを見て周ろうとすれば丸一日必要です。
バスターミナルがある場所を区切りにして半日で回ったり、ホテルやキャンプ場に宿泊して2日くらいかけてゆっくり周るということも出来ます。
費用
入山料などはありませんが、駐車場料金や上高地までのバス料金などが必要になります。
沢渡駐車場600円/1日
沢渡駐車場から上高地地区(大正池・帝国ホテル前・上高地バスターミナル)までのバス運賃
大人片道1,250円(往復割引運賃2,050円/大人1名)小学生は半額
アピールポイント
雄大で奥行きがあり、普段の生活とはまるで違った世界にいるよう。
遠くに穂高連峰を望みながら林道を散策すれば気分はさながら冒険家。
慌ただしい日常生活を忘れさせてくれます。
木々の葉っぱや川の水は今まで見たことがないくらい鮮やかで美しいです。
上高地には沢山の見どころがあります。
大正池、田代湿原、河童橋、明神池とそれぞれの景色を楽しむことが出来ます。
立ち枯れの木々が印象的な大正池
私が上高地を訪れたのは、稀な猛暑と言われた2018年8月中旬頃。
そんななかでも上高地は空気が涼し気で快適でした。
長野県松本からマイカーで一時間ほど走ると、周りの景色が山深くなっていきます。
片側一車線の山道が向かう先は沢渡駐車場。
上高地はマイカー規制がかかっているのでここに車を停めておき、先の道はバスを利用します。
大型バスでくねくねと走ること約30分。
上高地の入り口大正池の付近に到着します。
大正池は、大正時代に焼岳の噴火によって梓川がせき止められて出来た池。
だから大正池なんですね。
この池の特徴は湖面にそびえたつ立ち枯れの木々。
神秘的な姿がとても印象的です。
この木も国の天然記念物に指定されています。
しかしこの大正池、年々浅くなってきていて、あと数年後には消滅してしまうのではないかと言われているそうです。
また立ち枯れした木も少なくなってしまっているのだとか。
今の内に見ておくといいかもしれませんね。
大正池ではボートの貸し出しも行っています。
岸からは見られない角度から景色を楽しむのもいいですね。
奥に悠然とそびえているのが焼岳。
とても存在感があり美しい姿です。
清らかなせせらぎが心地よい田代池。
大正池を過ぎ、林の中を歩いていきます。
まさに森林浴。
都会でお疲れのビジネスマンの皆さんはぜひ上高地を歩いてください。
癒し効果抜群です。
少し開けた原っぱを見やりながら進んでいきます。
林の向こうに穂高連峰が見えます。
左から、西穂高岳、間ノ岳、奥穂高岳、前穂高岳、明神岳。
頂上が雲に隠れているのが奥穂高岳、標高3,190m、日本第三位の標高です。
大正池から20分ほど歩くと田代湿原という場所に出ます。
ここがまたキレイなんです!
沢から流れてきた土砂が堆積し流れがせき止められてできたんだそうです。
透き通る水の流れが目の前にあります。
イワナでしょうか、稚魚が群れて泳いでいました。
上高地にまつわる人物でウォルター・ウェストンさんという方がいます。
上高地の素晴らしさを世界に伝え、日本に近代登山を広めた日本近代登山の父と言われているそうです。
そんなウォルター・ウェストンさんもこの田代湿原、田代池が大好きだったそうです。
それほどこの田代池の美しさは際立っていたのでしょうね。
田代池の周りにはこんなキレイな花が咲いていました。
バイカモ(梅花藻)という花で、冷涼で流れのある清流中で見られるそうです。
透明度抜群の梓川
上高地の散策コースは梓川に沿って造られています。
場所が変わるたびに色々な表情の梓川の流れを見ることが出来ます。
この梓川の水が本当にキレイで思わず見入ってしまいます。
大正池をスタートした場合だと、穂高橋・田代橋から先はルートが二手に分かれます。
それぞれ整備された遊歩道、自然の姿を多く残した自然探求路となっています。
行きと帰りでそれぞれ歩いてみるといいかもしれませんね。
ルートを歩いていると橋や岸があってそこから川の流れを眺めることが出来ます。
私はいちいち立ち止まって写真を撮っていました。
どこから撮っても別の表情を見せてくれるので何枚撮っても飽きない!
水面に木の間からもれてくる光がキラキラと反射してとても美しい姿や、穂高連峰と一緒に雄大な景色など、非常に楽しいひと時でした。
日本近代登山の父、ウォルター・ウェストン
上高地温泉ホテルを過ぎたあたりに、ウォルター・ウェストン氏の記念碑が設置されています。
彼は明治24年に上高地を訪れ北アルプス登頂に挑戦しました。
その後明治29年に著書『日本アルプスの登山と探検』において上高地の素晴らしさを世界に称賛しました。
彼が上高地の魅力に気づかなかったら、著書で紹介することがなかったら、今日の上高地の姿はなく、私達もまた上高地と出会うことはなかったのかもしれませんね。
彼の功績に感謝し、レリーフとしてその気持ちを表現しているのでしょう。
上高地の人達が土地や人に深い感謝の念を抱いていることが伝わってきます。
泊まって楽しむ上高地
上高地を散策していて思ったのは、とても一日では足りない!ということ。
広いうえに見どころが沢山ありすぎてとにかく時間がかかってしまいました。
上高地にはホテルや旅館、キャンプ場など宿泊施設も多くあります。
1泊、2泊と余裕を持って滞在した方がより楽しめるなと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本有数の観光地、上高地をご紹介いたしました。
私が訪れたときは時間の都合で河童橋というちょうど中間地点まででした。
河童橋の先にも明神池、徳沢など見どころは沢山あります。
また違う季節に再訪して、今度はすべての箇所をこの目で見たいと思います。
そして、やはり奥穂高岳に一度登ってみたいと思いました!
登山なんてしたことないですが、あの山に登ったらすごい景色が見れそうだなと素直に感じました。
いつかチャレンジしたいと思います。
みなさんも美しい自然が恋しくなったらぜひ上高地に訪れてみてください。
きっと満足すると思います!
※この記事は2018年8月に行った際の体験談です。(30代前半/男性)