博多から東へおよそ20kmのところにある糟屋郡篠栗町に位置する南蔵院。
こちらは日本人だけでなく外国人観光客からも大人気のスポットなんです。
今回はそんな南蔵院の見どころや魅力をご紹介したいと思います。
目次
概要
名称
南蔵院
所在地
〒811-2405 福岡県糟屋郡篠栗町大字篠栗1035番地
アクセス
JR福北ゆたか線
城戸南蔵院前駅から徒歩3分
こんな人にオススメ
福岡県屈指のパワースポットである南蔵院には、ご利益を求めて各地から多くの方が訪れています。
釈迦涅槃像の周辺にはちょっとしたカフェスペースで休憩できたり、お子様も楽しめる「俵投げおみくじ」があり、家族連れでも訪れやすいと思います。
実はこの南蔵院、住職さんが宝くじを当てたことでも知られており、なんとその額1億3千万!
そのため金運を上げたい方にもおすすめのスポットとなっています。
滞在時間
多種多様な仏像が境内各地に点在しており、見どころが多い寺院なので、隅々まで見てまわると参拝するだけでも1時間以上はかかると思います。
参道沿いにあるお土産屋さんには、釈迦涅槃像がモチーフになっているグッズも販売されており、お土産を選んだりお食事をとられるのであれば2時間は必要になるでしょう。
費用
無料で楽しめます。
アピールポイント
南蔵院とは高野山真言宗の寺院であり、篠栗四国八十八箇所の総本寺です。
ちなみに篠栗四国八十八箇所とは、篠栗町にある空海を拝する八十八箇所の霊場の総称。
その第1番札所である南蔵院は、今では日本三大四国霊場のひとつにも数えられており、年間130万人以上もの参拝者が訪れる屈指のパワースポットです。
この場所は平家落人伝説が残されている場所でもあります。
壇ノ浦の戦いで敗れた平家の落人が、この場所に身を潜めて暮らしていたのだそうです。
境内には「平家岩」と呼ばれる巨岩もあって、歴史のロマンも感じられる場所となっています。
一番の見どころ、釈迦涅槃像
南蔵院の一番の見どころといえば、やはり釈迦涅槃像でしょう。
最寄りの城戸南蔵院前駅から出るとすでにその大きな頭が見えてます。
入り口から釈迦涅槃像まで、境内には矢印が書かれた標識が所々に出ているため迷うことはないと思います。
釈迦涅槃像に向かうには約50メートル続く七福神トンネルを通るのですが、真ん中には七福神様が祀られています。
言わずと知れた商売繁盛の神様です。
こちらでのお参りも忘れずに。
その先を進み階段を登ったところに釈迦涅槃像があるのですが、実際にそのお姿を目の当たりにすると、ものすごい迫力で圧倒されます。
なんといってもその大きさ!
この釈迦涅槃像は全長41メートル、高さ11メートル、重さ約300トンもの大きさを誇りブロンズ製では世界最大級となっています。
南蔵院ではミャンマーやネパールなどの東南アジア地域の子どもたちへ、文房具などを長年にわたって送り続けていたそうです。
その返礼品としてミャンマー国仏教会議より、お釈迦様・阿難様・目連様の三尊仏舎利の贈呈を受けました。
それら三尊仏舎利を安置する場所として、この巨大な釈迦涅槃像が建立されたとのこと。
ミャンマーとの友好の証でもあったんですね。
よく見ると釈迦涅槃像の左手から五色の布が垂れ下がっているのがお分かりでしょうか?
この布はお釈迦様が悟りを開いた際に現れたとされる、五色の光に由来しているんだとか。
布は参拝する場所に繋がっており、実際に握ることも可能です。
布を握りながら参拝すると良いそうです。
足の裏も忘れずに
釈迦涅槃像は正面から見てお参りして終わり、ではありません。
右側にある階段を登って足の裏にまわってみましょう。
足の裏には「仏足(ぶっそく)」が刻まれています。
仏足とはお釈迦様の足跡を石に刻んだものを指します。
インド仏教初期では仏像を作ること自体が恐れ多いこととされていて、お釈迦様の足の裏の模様を石に刻み、礼拝の対象としていました。
この紋様にはお釈迦様の尊い教えと慈悲の心が込められているそうで、手を当ててパワーをいただいてきました。
釈迦涅槃像は別途500円の支払いが必要になりますが、胎内に入ることも可能です。
ちなみに胎内は撮影禁止となっていますが、胎内でしか購入することが出来ない「仏足御守」というお守りも販売されています。
お時間がある方は是非、胎内参拝も行ってみてくださいね。
こちらも迫力満点、大聖不動明王
参道を真っ直ぐ登ったところに鎮座する「大聖不動明王」。
高さは11メートルもあります。
後ろの木々の緑に背中の赤い炎が映えて、その表情とも相まってこちらも相当な迫力が感じられます。
不動明王とは破壊と恵みの相反する二面性を持ち合わせ、どんな悪人でも仏道に導く仏様なんです。
仏法の障害となるものに対しては右手の剣で愚かな考えを改めさせ、左手の縄で悪をしぼりとり怒りをもって屈服させます。
しかしその反面、仏道に入った修行者には常に守護をして見守ってくれるのだそう。
注目してほしいポイントはその表情です。
よく見ると左右の目が違う方向を向いているんです。
右目を天に向けて左目を地に向けているのですが、これは天地眼(てんちげん)というそうで、悪を一切見逃さないという気迫を感じます。
ちなみに不動明王には悪霊退散や厄除災難のご利益があるとされています。
また、酉年生まれ守り本尊でもあるため、酉年生まれの人々の厄除けや祈願成就を助けるといわれているそうです。
その大聖不動明王の近くには杉の木がそびえ立っています。
この杉の木、以前雷が落ちたそうで幹の皮が剥がれているんです。
しかし、古来より被雷した木には神が宿るといわれ、雷神様のお姿が彫刻されています。
雷神様は雷避けの神様であることから、災いを除く神様として崇拝されています。
拝むときに「オンカンカクソワカ」と三回お唱えくださいとのことでしたので、この御神木もしっかりと拝んできましたよ!
この御神木と不動明王でお百度参りができるようになっています。
お百度参りは決して百回と決まっている訳ではなく、自分で決めた回数でも良いそうで、願いが神様に届くように一心にお参りを繰り返しすることで、願いが成就するといわれています。
不動明王の隣には「五百羅漢」の像がズラリと並んでいて圧巻の光景です。
五百羅漢とはお釈迦様入滅後の第1回経典結集および、第4回結集のときに集まったという500人の聖者を模したもの。
ひとつひとつが緻密に作られており、表情が違っているため、思わずじっくりと見入ってしまいます。
もしかしたら自分や知人に似ている像も見つかるかもしれませんよ!
まとめ
見どころ盛りだくさんな南蔵院、いかがでしたでしょうか?
釈迦涅槃像だけでなく、商売繁盛の七福神に、悪霊退散の不動明王などたくさんのご利益があるパワースポットです。
参拝する箇所が非常に多いので、お賽銭は多めに持って行かれることをオススメします。
境内は広く、入り口から釈迦涅槃像までは登り坂や階段があったりと、少し歩くので歩きやすい靴で訪れた方がいいと思います。
そして最後に、こちらはあくまでも大切なお祈りの場所となっています。
訪れる際は静かに、敬意を払ってお参りするよう気をつけてくださいね。
博多駅から電車で約30分と行きやすいので、博多観光の際は是非、少し足を伸ばして訪れてみてください!
※この記事は2020年10月に行った際の体験談です。(20代前半/女性)